Columnコラム

免疫系にアプローチ!風邪・インフルエンザ・ウィルス対策に症状緩和と予防に役立つケア方法

風邪は万病のもと。特に乾燥が進む季節は風邪をひきやすいので、日々のケアで体調管理を行い、ウイルスに負けない体づくりを心がけたいもの。本格的な風邪流行シーズンにエッシャルオイル(精油)に接する機会を増やして免疫力を刺激、予防につとめましょう。具体的な種類と簡単な実践方法をお教えします。

アロマが免疫力を上げる理由

アロマテラピーで使うエッセンシャルオイル(精油)の中身は天然由来の植物の香り成分。香りを嗅ぐと、その物質は嗅覚を介して、鼻の中から脳へと伝わります。

鼻の奥までは天然の化学成分が吸い込まれますが、脳に入るときには電気信号に変換されます。その情報は、脳のいくつかの部分に届きますが、そのうちのひとつが視床下部(ししょうかぶ)。視床下部は免疫系や内分泌系を司り、体内を調整する役割をもちます。そのため、エッセンシャルオイルの香りを嗅ぐと視床下部の働きに作用し、免疫系に良い影響を及ぼすとされます。日常生活の中で、アロマテラピーを活用していれば、風邪の予防が期待できるのはこういうわけです。

視床下部は、自律神経の中枢でもあるので、風邪によって乱れがちな睡眠や消化器系の諸症状の緩和にも役立ちます。さらに視床下部は心理的、肉体的ストレスにも敏感に反応します。好きな香りを使ってストレスを和らげるのも、免疫力を下げないために有効です。

実践しよう!風邪対策アロマ活用法

その1:蒸気の力で香りを広げる方法

陶器やガラス容器に湯をはり、そこにエッセンシャルオイル(精油)を入れます。わずかとはいえ、加湿もできるため、乾燥した季節には特におすすめの方法です。お湯が冷めれば自然と香りの揮発も抑えられ、体に負担もありません。

<実践方法>

  • 耐熱性の容器に熱湯を入れます。分量は特に問いません。
  • 1にエッセンシャルオイルを多くても5滴ぐらいまで入れます。狭い部屋の場合は少なめに。1滴でも構いません。

<注意点>

  • この方法では、マグカップを使うと便利、といった記載を見かけることがありますが、誤って飲むことがあります!できればコップなど飲み水と見間違うような容器ではないほうがいいでしょう。
  • 枕元に置く場合は、目など粘膜を刺激するエッセンシャルオイルもあるため、頭からある程度離した場所に置いてください。特にミント類などは要注意です。子どもやペットが近づく場所には置かないようにします。

その2:マスク吸入法

マスクの外側に1~2滴エッセンシャルオイルを垂らし、香りを嗅ぐ方法を吸入法といいます。鼻や喉に風邪のひきはじめのような違和感をおぼえたら、早めの段階で行います。外出する際はかばんの中に入れておくと、満員電車でも安心感を与えてくれます。

咳や鼻づまりで呼吸がつらい時に! 「ワセリン+精油」のアロマバーム

症状がつらくて寝付けない時や、咳・鼻づまりがあっても仕事や勉強に集中しなくてはいけない時には、アロマバームがおすすめ。薬局で手に入る「ワセリン」と抗菌作用がある精油を混ぜて胸元に薄く塗布すると、精油成分が持続的に呼吸器に作用し、呼吸しやすくなります。

就寝時にラベンダーを使ったアロマバームをつけると、安眠効果も期待できますよ

〔おすすめの精油〕

ハッカ油、ユーカリ、ティートリー、ラベンダー

〔用意するもの〕

ワセリン 10g

精油 2滴

保存容器

※化粧品を小分けするクリームケースなどを使用。100円均一のお店で入手できます。

竹串または爪楊枝

〔ケア方法〕

  • 煮沸消毒またはアルコール消毒した保存容器にワセリンと精油を入れ、竹串(または爪楊枝)でよく混ぜ合わせる。
  • 手を清潔にし、指先で少量を取って胸元に薄く塗布する。

〇ポイント

・ワセリンは、薬局で医薬品の「白色ワセリン」を選ぶと精度が高く安心。手のひらで温めてから少しずつ伸ばします。

・直射日光や高温多湿での保管を避け、1カ月を目安に使い切ってください。

・子ども(3歳以上)が使用する場合、精油はレシピの半分以下を目安にしてください。

※3歳未満の子どもには精油を使用しないようにしてください。

・作ったバームは、ひじの内側に少量つけ、肌が赤くなったり、かゆくなったりしないかなど、自分にとっての安全性を確認してから使用してください。

・頭が痛い時にこめかみに塗布すると、頭痛ケアとしても活用できます。

精油1滴で喉スッキリ! ハッカ油のうがい薬

グラス1杯の水にハッカ油を1滴いれると、即席うがい薬のでき上がり。抗菌作用があるため、風邪予防と症状緩和の手助けをしてくれます。

ハッカの香りで、風邪による頭重感や倦怠感もすっきりします。

家族間の感染を防ぐ! 抗菌アロマで芳香浴

家族や身近な人が風邪を引いてしまったら、ハーブの成分を部屋に行きわたらせる芳香浴を取り入れましょう。抗菌作用がある精油を選ぶと、室内の除菌ができ、二次感染の防止につながります。

アロマランプやディフューザーなどの芳香器具がなくても洗面器やボウルがあればOK。洗面器に1~1.5リットルほどのお湯と精油5滴を入れ、蒸気と共に拡散させます。除菌だけでなく乾燥防止にもなるので一石二鳥です。

就寝時には、抗菌と鎮静作用を併せ持つラベンダーを活用すると眠りの質が上がります。

ぐっすり眠って風邪を寄せつけない体を作りましょう。

〔おすすめの精油〕

ユーカリ、ラベンダー、ハッカ油、ティートリーなど 

〇ポイント

・湯を入れた洗面器(ボウル)は、導線の邪魔にならない場所に置きましょう。

・同じ香りの中にいると香りを感じにくくなるため、空気の換気をこまめに行いましょう。

・芳香浴を行った後の湯は、入浴剤として活用できます。

・湯が冷めてきたら熱い湯を足すことで、効果を長く保てます。

日々の風邪予防に! アロマのマスクスプレー

日頃から手軽にできる風邪予防に、マスクが挙げられますね。マスクには、ほこりやウイルスから身を守る効果だけでなく、装着により喉に潤いを与えるメリットも。市販の不織布マスクに抗菌作用のあるアロマスプレーをシュッとひと吹きすると、薬効成分が喉や鼻の粘膜を守ってくれます。

流行時期や家族が風邪を引いたら、外出時だけでなく、就寝時にアロママスクをするのも効果的。家族で使う場合は、より作用が穏やかで老若男女に受け入れやすいスイートオレンジがおすすめです。

〔用意するもの〕

精油 3滴

無水エタノール 3ml

精製水 20ml

スプレー容器

不織布マスク

〔ケア方法〕

  • 煮沸消毒またはアルコール消毒をしたガラス容器に精油、エタノール、精製水を入れて
  • よく混ぜ、容器に移す。
  • マスクの外側(口につかない方)にスプレーをひと吹きする。

〔おすすめの精油〕

スイートオレンジ、ラベンダー、ハッカ油など

風邪予防におすすめのエッセンシャルオイル

抗菌作用が望めるもの、またリラックスして免疫力を下げないようにするエッセンシャルオイルを使います。もちろん基本は好きな香り。心地いいと感じる香りでリラックスし、しっかり睡眠をとることは抵抗力をさげないためには大切です。

・日中におすすめの抗菌アロマ:ユーカリ&ティートリー

ユーカリは古くから抗菌作用に優れることで知られています。ユーカリ精油に含まれる1,8-シネオールという成分は痰を切る作用が期待できます。またティートリーも抗菌、抗ウィルスが期待されるエッセンシャルオイル。

いずれもシャープですっきりとした薬草の香りです。

・夜におすすめのリラックスアロマ:ラベンダー&スィートオレンジ

ラベンダーは副交感神経を活性化する、神経鎮静作用が望めるアロマの代表です。スィートオレンジとブレンドすれば、香りもバランスが取れて、眠りを誘います。

ハーブティーの併用もおすすめ

温かなハーブティーはお腹をじんわり温め、その香りにも癒されます。水分補給に役立つので、アロマテラピーと併用しましょう。

おすすめのブレンドは、古くからインフルエンザ予防にいいと伝えられ、利尿や発汗に優れるエルダーフラワー、体を温め健胃作用もあるといわれるジャーマンカモミール、発熱、炎症時に消耗するビタミンC補給のためのローズヒップ。この3種類を同量ずつ混ぜたものを、紅茶と同じように入れればOKです。

いかがでしょうか? アロマ ってすごいと思いませんか?

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