Columnコラム

脳力アップ!「香り」が勉強への集中に役立つアロマテラピー!

いよいよ受験シーズンに突入しましたね。どれほど一生懸命に受験勉強に取り組んでいる受験生であろうとも、日によっては集中力がなく勉強に身が入らない、ということはよくあります。とは言え、そのような集中出来ない日であっても、受験生ならどうにかして勉強を進めないといけません。

そこでオススメしたいのが、アロマの力を借りて集中力をアップさせる方法です。アロマには様々な種類の香りがあり、そのなかには集中力をアップしたり記憶力を高めたりと、勉強に関して有効なモノが存在するのです。

香りと脳の関係

香りは脳、特に短期記憶を蓄える海馬に直接刺激を与えます。そのためアロマを嗅がずに記憶するのと、アロマを嗅ぎながら記憶するのとでは、海馬に与えられる刺激の量に差があるため、記憶力にも差が出るのです。

また集中力においても、脳機能を活性化させるアロマの力が発揮されます。勉強中にいかに集中力を高めるとは、「いかに脳機能を活性化させるか」に掛かっているのです。

公益社団法人・日本アロマ環境協会理事長の熊谷千津氏らが2015年に発表した論文によると、小学6年生38名にペパーミント精油およびオレンジスイート精油を嗅がせたあとで百ます計算をさせたところ、計算ミスがペパーミントの場合で23.8%、オレンジスイートの場合で27.3%減少したそう。精油の香りと集中力には関連があるようですね。

アロマを勉強に利用するなら、アロマディフューザー(精油の香りを室内に拡散させる器具)を用意したり、精油を垂らしたハンカチを机の上に置いたりといった方法があります。好きなアロマを選び、集中して勉強に取り組みましょう。

人間の五感のなかで嗅覚のみは、直接鼻孔から脳に伝わり、刺激を与えています。この「脳に直接刺激を与える」点こそが、香りが脳機能へ働きかける理由なのです。空気中にアロマが放出されると鼻の奥の神経がその有効成分を感知し、脳内物質の分泌を促します。快楽物質として有名なドーパミンやセロトニン、さらには、脳内麻薬とも呼ばれる強力な作用を持つβーエンドルフィンまでも、アロマによって分泌が促されるのだといいます。

よって瞬時にして大きく以下のような効果があります。

1.集中力アップ 

日本アロマ環境協会の行った実験によると、オレンジ・スイートの精油の香りを浴びてから計算問題を行った子供は、そうでない子供と比べて計算ミスが減少したそうです。また、アロマを取り入れている企業では、オフィスでアロマを焚いたところ、従業員のタイプミスが減少したとか。このことから、アロマには集中力を向上させることによって、ミスを防ぐ効果があるのだといえます。

2.記憶力アップ 

ローズマリーの香りをかいだ被験者は、記憶力のテストにおいて、何も嗅いでない人よりもいい結果を残しました。これが香りによって気分が改善し、パフォーマンスが上がったこととは無関係という結果も出ています。まだ研究途上で不明な点も多いですが、アロマオイルに含まれる有効成分が記憶力を改善させることが判明しています。

3.気分のリフレッシュ 

アロマのもっともよく知られた効果です。アロマテラピーを行うことによって、うつ病患者の症状が改善されることがわかっています。勉強をしていると、長時間机に向かったり、試験へのプレッシャーを感じたりすることから、自然とストレスが溜まってしまいますよね。アロマの効果により、ストレスで能率を下げることを予防することができるでしょう。

おすすめの使い方

アロマオイルは、アロマポットやアロマディフューザ以外にも使用方法があります。また、香りの種類によってその効果は様々なので、その日のコンディションや期待する効果に合わせた香りを選ぶことが大事です。

●ノートに精油を垂らす よく使うノートにアロマオイルを一滴垂らしましょう。そうすることで、道具を使わずともアロマの効果を得ながら勉強することができます。

●起き抜けにペパーミントのアロマを焚く 眠気覚ましにぴったりなのがペパーミント。交感神経を刺激し、気持ちをシャキッとさせる効果があります。朝に弱く、午前中にぼんやりしてしまいがちという人でも、アロマの力を借りれば朝からパフォーマンスを上げることができます。また、ぐっすり眠りたい時には、オレンジ・スイートやラベンダーがおすすめです。

●エアコンの羽にオイルを直接塗る アロマディフューザなどを持っていないという人でもできるアロマテラピーです。アロマオイルをティッシュに何滴か垂らし、それをそのままエアコンの羽の部分に塗りましょう。その状態でエアコンを起動すると、風によってオイルが揮発し、部屋に香りが広がります。扇風機の羽に塗っても同じ効果が得られます。

集中力、記憶力アップのアロマ:ローズマリー×レモン

ではここからは、実際にどのようなアロマが集中力アップなど、勉強に効果的なのかご紹介します。

まずは古くから集中力と記憶力アップ効果が認められている「ローズマリー」(特にオススメは、ローズマリーの種類のひとつ「ローズマリー・シオネール」)です。

ローズマリーは脳機能を阻害する酵素を抑制して集中力を高め、海馬に働きかけて記憶力をアップさせます。勉強中の受験生の部屋は、ローズマリーの香りで満たすと勉強の効率が上がるためオススメです。

そして、このローズマリーと相性がよく、頻繁にセットで使用されるアロマが「レモン」。

レモンもまた集中力を上げる効果があり、たとえば鳥取大学による研究では、アルツハイマー病患者に「ローズマリー+レモン」のアロマテラピーを行った結果として、(アロマが海馬の神経細胞の発生を促進したことにより)認知機能改善傾向が報告されています。

ちなみにローズマリーの花言葉は「記憶」です。

集中力アップのアロマ:グレープフルーツ

どうしてもやる気がでなくてダラダラしてしまう時は、「グレープフルーツ」のアロマがオススメ。

グレープフルーツの香りは交感神経を刺激して、脳が活発に働くようになります。「身体が重い」という時こそ、意識的に交感神経を活性化させ、しゃっきりと活動的になりましょう。

ただし先述したレモンをはじめ、グレープフルーツ、ベルガモット、アンジェリカ・ルート、オレンジ・ビターの精油には「光毒性」があります。そのため精油を希釈して肌に塗った際は、その箇所に紫外線が当たらないようにご注意ください。

※光毒性:フロクマリン類という成分が紫外線エネルギーを蓄積するため、日焼けを起こしてシミになる。ひどい場合にはヤケドになる。

集中力アップのアロマ:ペパーミント、ユーカリ

眠気があり集中力が切れてしまっている時は、覚醒効果のある「ペパーミント」「ユーカリ」がオススメです。

これらは眠気覚まし効果のほかに、頭を整理しインスピレーションが湧きやすくする効果もあるとされています。

正しく精油を使って集中力・記憶力アップ!

精油は香水とは異なるため、直接原液を肌に塗ると皮膚トラブルの原因となります。

そのためたとえば勉強部屋では

・お湯の入ったカップに数滴垂らし、蒸気で香りを漂わす。
・ティッシュペーパーやコットンに染み込ませて、デスク周りに置く。
(ハンカチを使用する場合は、シミができないかどうか確認する)
・専用のディフューザーやアロマポットを使用する。

といった適切な使い方を必ずしてください。

昔から生活のなかで身近な存在だったアロマを味方につけて、集中力・記憶力アップを叶えましょう!

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