Columnコラム

心と身体に働きかけるセラピーレベルのアロマテラピー

爽やかな香りを嗅ぐと一瞬で眠けが吹き飛んだり、心地よいトリートメントでイライラが鎮まったりするのは生き物の原始的な感覚である嗅覚と触覚に働きかける為であり、これらの感覚が、感情や気分、記憶、本能行動、などとの関係が深いと思われます。

アロマテラピーは植物の香りを活用する”芳香療法”です。

アロマテラピーとは「芳香療法」と訳される自然療法です。ハーブなどの芳香植物の香りのもとである精油(エッセンシャルオイル)を使って、健康や美容に役立てます。芳香成分を体に取り入れることで、自律神経やホルモンバランスを整えます。最近では、病院や鍼灸治療院などでもアロマテラピーを取り入れている場所が増え、医学的見地から薬理効果の検証も進んでいます。

「香り」は、嗅覚、皮膚、肺などから全身に行き渡り、さまざまな形で作用します。

エッセンシャルオイルは、たくさんの芳香成分を含んだ揮発性の高いもので、1つの精油には

数十から百数十もの芳香成分が含まれています。アロマテラピーの原点と言ってもいいハーブ、ラベンダーには心地よい”リラックス”や”眠り”と切っても切れない作用があります。

睡眠に繋がるメカニズムは、脳内活動の働きを見ると紐解けます。

睡眠に不可欠な神経伝達物質であるセロトニンという成分、これは生体リズム・睡眠・体温調節をする生理活性アミンです。

セロトニンは、興奮性の神経伝達物質であるドーパミンやノルアドレナリンを抑制する作用があり、不安やイライラを取り除き、脳をリラックスした状態にさせてくれます。

そのセロトニンは、脳内でメラトニン(睡眠をもたらすホルモン)に変化し、メラトニンが分泌されると副交感神経が活発に働き出し、脈拍、体温、血圧を下げ、睡眠の準備ができたことを脳に知らせることで、眠気を感じ睡眠に繋がるという流れです。

そこで着目されるのが、世界中で研究されている香気成分「酢酸リナリル(Linalyl acetate)」です。酢酸リナリルはこれらの睡眠にとって大切な役目を果たしているセロトニンを、誘発する効果があるとされています。

セロトニンは加齢や心身の疲れ、ストレスなどでもその数が減ってしまうそう…

眠るということに悩んでいる方の多くが、このセロトニン不足に陥っていると言われています。

それを手助けしてくれる香りが、酢酸リナリルというわけです。

その酢酸リナリルが多く含まれ、その他の香気成分との絶妙なバランスでプロポーションを形成している植物精油(エッセンシャルオイル)がラベンダーです。

防腐性や抗菌、害虫忌避、火傷など。様々なお悩みに対応した精油として、

今もなお化粧品業界、アロマ業界で多用されています。

もちろんお薬ではないので、「~に効く」や「~に作用する」など直接的な言葉では語れませんが。世界中の医学の歴史を見ても、その作用には一目置かれている植物素材です。

少し難しくなりましたが、天然の精油に含まれているこれらの成分が心と体に働きかけ、体調を整えたり、気分をリラックス、リフレッシュさせたりします。

アロマテラピーは、「なんとなくいい香りだからリラックスできる」というようなあいまいな表現でくくられる療法ではありません。現在ではそれらの芳香成分の薬理効果もわかってきていま

す。

自律神経の不調をアロマで整える

自律神経が乱れてしまうと、女性ホルモンのバランスが崩れてしまったり、不眠や肌荒れなどの症状を引き起こすことがあります。自律神経の不調は、リラックス効果の高いアロマを取り入れることで、症状の改善に役立てることができます。

イライラや不安など、精神的に落ち込んだ時にアロマの香りを嗅ぐことで、気持ちを落ち着かせてリラックスすることができます。リラックスすることで緊張が和らぐことで、血管収縮を緩和し、血行促進効果も期待できます。

リラックスできる香りで血行促進へ

アロマテラピーが、安眠や快眠に役立つと言われているのでしょうか?それは「好きな香りを嗅ぐこと」が、副交感神経のスイッチを入れる直接的なきっかけになり、大脳の視床下部にリラックスや幸福感を感じさせてくれるからです。

香りの情報は、大脳へ直接、信号として素早く伝達します。例えば、焦げ臭いニオイや嫌なニオイを嗅ぐと、瞬間的に危険を感じ、理由は分からずとも、思わず鼻を塞いだりその場を離れたりするでしょう。そういった反応は、前述の自律神経の仕組みから来ています。

同様に、好きな香りや良い香りからも、直感で情報を感じ取っています。好きな香りや良い香りを嗅いで、幸せな気持ちになったりリラックスしたりすることで、副交感神経が優位になり、安眠や快眠に繋がるのです。

ホルモンバランスの不調を整える

無理なダイエットやストレスによって、生理などにトラブルが起きることがあります。そんな女性特有のちょっとした不調に、アロマテラピー(芳香療法)を取り入れてみませんか? 自分の好きな香りによって、イライラや憂鬱な気分を和らげることができるのです。

完全にストレスを回避して生活するのは難しいことですが、アロマでリラックスする時間を増やせば、体のコンディションを整えるサポートになります。毎日を快適に過ごすためのアロマテラピーをお教えします。

おすすめのエッセンシャルオイル5選

■ゼラニウム

ローズのような香りの葉から採れるエッセンシャルオイルで、女性ホルモンのアンバランスによいとされています。フローラルの香りは女性に人気があり、生理前のイライラや食欲が不安定なときに使うと感情を和らげてくれます。

■クラリセージ

古くから、女性ホルモンが不足するときによいといわれています。やや強めのハーブの香りのため、とっつきにくい場合は爽やかなオレンジスイートのアロマを混ぜるとよいでしょう。オレンジスイートはフルーティーな香りが人気のエッセンシャルオイル。心を明るくするといわれるので、気分が沈みがちなときにおすすめです。

■ラベンダー

生理痛が気になるときなどには、鎮痛効果に優れたラベンダーを。清潔感のあるフローラルハーブの香りで、お休み前にベッドサイドに置いておくのに最適です。

■スイートマージョラム

血のめぐりをよくするといわれ、生理中のむくみが気になるときや、冷え性の人におすすめ。甘酸っぱいニュアンスのあるハーブの香りです。

■カモミールジャーマン

ハーブティーで有名なカモミールジャーマンは、古くから女性特有の不調をはじめ、風邪のひき始めのケアなどにもよいとされてきました。ややクセのある香りで、それが薬効を示しているかのようです。濃い青色をしたオイルは、スキンケアにもよいとされます。

ふとした瞬間に心地よい香りが漂ってきて、「あっ!いい香り」と心ほぐれる体験をしたことはありませんか? 最近では、香り=アロマを利用して、リラックスした空間や居心地の良い空間を提供するオフィスやショップも増え、ますます「香り」に注目が集まってきています。また、近年では「香り」には「癒し」効果だけではなく、さまざまな病気に対する治療効果(アロマセラピー)もあることがわかってきました。

1.冷え性におすすめのアロマトリートメントレシピ

加温作用があり血流を促す精油を中心に使ったレシピです。

レシピ

オウシュウアカマツ 4滴

オレンジ 3滴

ローズマリー・シネオール 3滴

キャリアオイルまたは無香料乳液 30ml

作り方 使用方法

キャリアオイルに精油を加え、よくかきまぜて使用。腹部と手首、足首をごく軽い圧でトリートメントします。時間があるときは、手足の末端から付け根まで、首、ひざの裏もトリートメントしてください。

2.慢性的な冷えの足浴レシピ

循環を促進し、体を温めてくれる各精油成分の相乗効果が期待できるレシピです。

レシピ

ローズマリー 1滴

スコッチパイン 1~2滴

ビターオレンジ 1~3滴

海塩 大さじ1

重曹 大さじ1

大きめの洗面器に42度のお湯3Lを入れ、精油、重曹、海塩を入れてよくまぜる。足首までお湯に入れて10分以上、足浴します。定期的な足浴をおすすめします。

1.むくみをやわらげるアロマトリートメントオイルレシピ

リンパ強壮作用のある精油のブレンドオイルを使ったトリートメントで、リンパの流れを活性化させます。

レシピ

グレープフルーツ 6滴

ジュニパーベリー 4滴

ブラックペッパー 2滴

グレープシードオイル 30ml

作り方 使用方法

グレープシードオイルに精油をまぜあわせ、適量をつま先からお尻まで塗りひろげます。末端から付け根へ何度も擦り上げるようにトリートメントします。

アロマってすごいと思いませんか? 

大地の恵みがたっぷりなエッセンシャルオイルで若々しく綺麗に過ごしましょう

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