Columnコラム

思わず抱きしめたくなる香り、うっとりさせる精油のプリンセス ジャスミン

エキゾチックで濃厚な花の香りから、芳香剤や化粧品類の香りにも使われるジャスミン。

古代エジプト王国の女王、世界3大美女で有名なクレオパトラが愛した香りでもあるそうです。

古くから様々な地域で愛や官能と結び付けられてきました。

ジャスミンの花が夜になると濃厚に香ることから、インドでは「夜の女王」と呼ばれました。

実はジャスミンの精油はとても希少価値の高い貴重なものなのです。溶剤抽出したアブソリュートが一般的ではありますが、精油感覚でアロマテラピーやスキンケアなどにも利用されています。濃密な香りはゆったりとした贅沢な時間を演出してくれますし、メンタルサポートにも高い効果が期待されていますよ。女性領域でのサポートやスキンケアなど、女性の美の健康サポーターとしても注目されている存在です。

ジャスミンの特徴

ジャスミンは、香水や芳香剤などの香料としてもお馴染みの植物で、常緑または落花生の半つる性低木です。世界中に300種類以上があると言われています。樹高は10mほどにも達します。北インド、ペルシア、中国が原産と言われています。同じジャスミンの仲間で、主にアジアに生息するジャスミンサンバックというものがあります。それと区別し、ヨーロッパや北アフリカに生息するこのジャスミンをスペインジャスミンと言います。中近東や欧米では女性の名前としても人気があるそうで、ディズニー映画『アラジン』のヒロインの名前もジャスミンでしたね。日本で言うところのサクラに近いのかもしれません。

ジャスミンの精油には催淫効果があり、古代エジプトではジャスミンの香りを「媚薬」として使用していたそうです。ジャスミンの精油の催淫効果は現代の肉体に対する精力増強というより、

本能的な人間の欲求を解放するという精神面での効果が強いようです。

その濃密な香りから「夜の王様」とも呼ばれるジャスミンの精油ですが、これはジャスミンの花が夜になると一層強く香るためその呼び名がついたとされています。

また、ローズの精油は「香りの女王」と呼ばれますが、ジャスミンの精油はその甘美でエキゾチックな香りから「香りの王様」とも呼ばれ長い間愛されてきた香りです。ローズとジャスミンを一緒にブレンドすると女性のための最高の香りになると言われています。

ジャスミンの効果効能

心への効能

クレオパオラが愛した香り(花)であるとも言われています。またジャスミンは愛や性の象徴としてもよく用いられている花。クレオパトラが敵国ローマ帝国の将軍を魅惑する際に、ジャスミンの香りが“媚薬”として一役買ったなんていう逸話もあるほど。古くから陶酔感のあるジャスミンの香りは催淫作用を持つ媚薬と考えられていたように、気持ちを和らげ、官能的な感情を呼び覚まします。官能的な感情というのは、愛情を分かち合う感情でもあります。心が傷ついていたり、不安がある状態では、素直に感情を表現できません。ジャスミンは恐れや不安、悩みを和らげ、感情のバランスをとってくれます。そして心にゆとりをもち、歓喜を促してくれます。

体への効能

ジャスミンは鎮静・抗うつ作用など精神面でのサポートが得意な精油と考えられることから、精神的ストレスに起因する諸症状の軽減や改善が期待されています。鎮静作用だけではなく優れた鎮痙作用も期待されおり、けいれん性の咳・気管支炎・胃痛や腹痛などの軽減にも取り入れられています。また、古くからジャスミンは子宮のハーブとも言われ、生殖機能を高めるものとして考えられてきました。難産の時に使用したり、生殖器系の治療にも用いられてきました。月経痛やPMS、不感症などにも効果があります。泌尿器へにもいい効果があります。温めて、機能を回復させ、うっ血を除去してくれます。

皮膚への効能

肌には保湿作用や抗炎症作用、皮膚軟化作用があり、スキンケアにもとても優れた精油です。肌の再生を高めることでアンチエイジングや出来てしまったシワの軽減に良い・ジャスミンの精油にラベンダーやネロリなどとブレンドすることで肌が弾力を取り戻すサポートに役立つという説もあります。エイジングケアの面でも注目されていますし、産後のマッサージオイル(妊娠線ケア用)としても人気があるオイルです。

ジャスミン精油の効能

■神経系

鎮静作用・高揚作用・催淫作用(少量だと、鎮静、多量で精神を活性化する。)

高揚感、多幸感をもたらし、精神面での強化やストレスを緩和する作用に優れています。

  • うつ状態になってしまった時
  • 存在価値が見いだせなくなった時
  • 自信がないのが原因で攻撃的になったりイライラしている時
  • 自信がないのが原因で不安に押しつぶされそうな時
  • 心に落ち着きを取り戻したい時

 ■皮膚

細胞成長促進作用/エモリエント作用/抗炎症作用

  • 老化が気になり始めた時(特にしわが気になる)
  • 乾燥や乾燥による赤みが出始めた時
  • しみやにきび跡が気になる時
  • 肌がごわつきメークのりが気になる時

■生殖器系/内分泌系

子宮強壮作用・分娩促進作用・通経作用・ホルモン作用

  • 出産時子宮を収縮させ分娩を助けてくれる(陣痛が強くなったら腰部と下腹部に塗布する。)
  • PMS(月経前症候群)に悩んでいる時
  • 生理周期が安定しなかったり無月経の時
  • 生理痛が重い時/更年期障害の時
  • マタニティブルーの時
  • 産後の体調ケア(子宮収縮を助ける)
  • 妊活している時

■呼吸器系

抗けいれん作用

  • 風邪をひき咳や声がれしている時
  • 喉頭炎など喉の炎症がある時
  • 痰がでやすい時

相性の良い香り

ジャスミン・アブソリュートはブレンドする相手の系統を選ばすに利用できる、ブレンド用としても使い勝手の良いオイル。特に柑橘系の香りとは相性抜群で、ジャスミンの濃厚さを軽くしてくれるという面でも人気があります。逆に濃密な香りが好きな方であればオリエンタル系・フローラル系と組み合わせても良いでしょう。香りが強く持続性も高いので、ブレンドの際はジャスミンの量は控えめにしてください。

ジャスミンのブレンド例

リラックスしたい⇒カモミールオレンジリンデン

前向きさが欲しい⇒シナモンコリアンダーチュベローズ

情緒不安定な時に⇒ローズウッドメリッサベルガモット

女性特有の不調に⇒ゼラニウムクラリセージガルバナム

非常に貴重で高価な精油

ジャスミンの精油はとても高価で、商品にもよりますが10mlで15,000円~25,000円前後で販売されています。それはジャスミンの精油は約700kg~1000㎏の花びらから、たった1しか精油がとれない非常に採油率が低い貴重な精油だからです。

香りや作用が強く、1回の使用量は少なくてすむので1~5ml単位の購入がおすすめです。また、ホホバ油で5~10%濃度に希釈したジャスミン・イン・ホホバもあるので、用途に応じて利用してみるのも良いと思います。価格も10mlで3,000~4,000円です。

ジャスミンの精油についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。ジャスミンの可憐で小さな花からは想像できないほど濃密で薫り高く、様々な効果がある精油でしたね。採油するまでとても手間と時間がかかりますが、それでも長年作られてきた女性にも男性にも好まれてきた香りです。

まだジャスミンの精油の香りを嗅いだことがない方は1度試し普段身近にある「ジャスミンの香り」との違いを楽しんでみるのもおすすめです。とても高価で貴重な精油、是非1度は体感してみたいですね!

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